#03 若きダンサーよ、尖れ!

2019/07/21

#03 若きダンサーよ、尖れ!

シーンは拡大したが薄れてきた、シーンが大きくなると濃い部分は当然薄れて広まっていくのは仕方がない流れです。ダンスシーンはこの十年で大きく成長をし、今や子どもが半数以上という市場でもあります。それ自体はまったく問題ではないけれど、他の業界でも稀な形でダンスシーンは大きくなってきたように感じます。例えば音楽業界では、上のアーティストがインストラクターとなって後輩に教えて育てていくということはないです。

ダンスシーンは先輩から直接感じたものを自分のものにしていきながら、そのシーンに入っていく…でも今はちょっと勝手が違います。スタジオが当たり前に存在し、レッスンを習うことからまずスタートします。今やユニットやナンバーが主流であり当然となっているので、今回はこのメンバー、次回はこのメンバーという感じでコンセプトや目的に応じて踊るメンバーを変えていきます。別にこのこと自体は問題では無いし、まさに時代がそうなのだから若い世代はここに疑問は生まれていないかと思います。この現象自体は今後も自然と形を変えながら、進化していくかと思います。

それらを踏まえて、表題にある通り『若きダンサーよ、尖れ!』と言いたいのです。ダンスをやっているのは当然楽しいとか好きという感情があるかと思います。しかしその先に何を発信したいのか?という自己表現の部分をもっと見てみたいのです。自己表現、それは強烈な個性とも言い換えることができます。マス化になればなるほど、その強烈な個性は薄くなっていき、ただの習い事、ただのダンスになってしまう。

今の時代だからこそできる表題にある『尖れ!』というワードには今の若い世代にしかだせないカラーがあるはずで、その強烈なカラーを近年は強く感じられていません。キッズ時代はダンスが上手いだけで注目を集めますが、中学校を卒業すると同時に、今までそれほど意識することが無かった自分というカラーが重要になってくると思います。自分は何のために踊り、どんなカラーが好きで、どんなファッションや音楽でそれを打ち出し、自分のファンを増やし魅了し続けていくのか・・・

いつの時代もどの業界も新しいことを仕掛けて、新しい流れをつくるのは若手です。あっという間に二十代は終わる。本当に瞬きしてたら終わるのだ!今のうちに、強烈な匂いを放ち、行動し、沢山失敗して、そして壁を乗り越えてほしいです。もっと、このダンスカルチャーにどっぷりハマって、ディグって、個性をそれらに上書きしてほしいと思っています。

これからのダンスシーンは若い世代がどう考えても中心になっていきます。ダンス界が面白くならないと、僕と株式会社アノマリーが今やっていることはすべて点になってしまいます。だから僕は『若きダンサーよ、尖れ!』と強く思います。